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日々の生活をいろいろと

20年前に就活失敗した私は、いまフリーランスで生きている

 

読みました。

 

www.iwata09.com

 

ブコメにも書いたんですけど、読んだ直後は「新卒でフリーランスだなんてバカじゃないの」と思っていました。しかし自分も就職活動に失敗し、大学を卒業してからアルバイトとして働き始めたことを思い出したら、この記事や界隈への考え方が180度変わりまして。老婆心ながら応援の意味も込めて私自身のことを語ろうかと、筆をとったしだいです。

 

留年からの就職活動失敗

実のところ、就職活動を始めてから比較的早い段階で内定をもらえていました。内定先はいまは亡き(吸収合併されたという意味で)C◯Kという会社です。しかし3月になって単位不足から留年が決定。内定先や両親には大きな迷惑をかけてしまいました。

 

そんなわけで2回目の就職活動を行なったわけですが、卒業できなかった学生を採用しようという企業はなく、しかも自身のモチベーション低下もあって、早々に就職活動を諦めてしまったのです。2回目はたぶん、10社も回らなかったんじゃないかな。1年目と合計しても、おそらく40社に達していないはず。

 

ちなみに、2回目の就職活動中にとある企業の人事の方から「君からはやる気が感じられない」と言われたのですが、いまにして思うと慧眼としか言いようがありません。当時の私は憤慨していましたが。

 

働く先が決まらないまま卒業

就職活動を諦めた私は、出版社でアルバイトをしていたサークル後輩の勧めもあって、とりあえず出版社で働いてみようという気になります。親にもなんとなく伝えて(さんざん嫌味を言われましたが、当然ですよね)、じゃあ在学中から始めようかと思っていたところ、その編集部が突然募集を打ち切りまして。非常に困った事態になりました。

 

それでも、3月には卒業してしまうわけでして。じゃあ4月からどうしたのかというと、日雇いのバイトをしていました。親には「出版社で働く」とかウソをついて。で、引っ越しの作業とか通販の仕分けをしながら、本屋さんで雑誌を片っ端から見てアルバイトの募集がないか調べていたのです。

 

たまたま見かけたPC雑誌でアルバイトを募集しており、そこへ応募したところ、なんとかアルバイトとして働くことができるようになりました。いま思うと、とんでもなくヒデえ野郎ですね。

 

アルバイトから正社員へ

当時私がいた編集部というか出版社では、アルバイトからキャリア(と呼べるシロモノでは……)を重ねるのが普通でした。だから周囲は同じアルバイトばかり。そこから契約社員→嘱託社員→正社員というのが、一般的な出世ルートです。

 

幸いにして私はそのルートに乗れたわけですが……、自分でもよく乗れたよな、と思います。アルバイト~契約社員時代の勤務態度ときたらそりゃヒドイもので、無断欠勤はするし会社でプラモを作るし、やるべき仕事をちゃんとやらないし……。いろいろと多くの方々に迷惑をかけていました。許されるとは思っていませんが、この場を借りてお詫びします。

 

社員になっても根本的な部分は変わらなかったのですが、そのあたりの話は自分でも顔を覆いたくなるほどなので、ここでは割愛させていただきます。でもなんでそんな私が社員になれたかというと、当時の編集部には「原稿を(そこそこでも)書けるヤツがエライ」的な風潮があったからではないかと。編集者は本来、原稿を書いてもらってナンボの立場なんですけどね。

 

その後のことをザックリと説明しますと、以下のような感じです。

 

部数激減で雑誌休刊→編集部が吸収合併→契約社員へ→体調を崩して退社(正確には単語が違う気がしますけど)→一瞬フリーになるものの緑内障の疑いで仕事するのをやめる(メールすら確認しない)→オクサマがキレる→近所のスーパーでパートとして働く(惣菜担当)→フリーとして活動しようするも、かつての上司に拾われて編プロに入社→数年間働いたのちに、いろいろあって退社→フリーライターとして活動→ライターとして活動しつつ、ブログも運営(イマココ)

 

最近までコロッと忘れていましたけど、なんかいろいろやってますね。

 

テキトーでもなんとかなるさ

いまはライターとしての活動よりもブログ(ここではない、どこか)の運営に力を入れているのですが、とりあえず日々の生活はなんとかなっています。ブログの規模はまだまだ小さいのですが、いずれは一部外注化とか、専属スタッフとか、いろいろ考えているところです。もろもろ察していただけると助かるのですが、なんとかなっている状況と言ってもいいかな、と。

 

振り返ってみるとあまりのヒドさに我ながら引き気味ですが、生きていればなんとかなるような気がします。人生には、山も谷もありますが。

 

ただ、前述のエントリーを書かれた方は当時の私よりもはるかに意識が高くしっかりしているようにお見受けしますので、きっと私よりもうまくやってのけるでしょう。フリーランスとフリーターとでは意味も立場もまったく違いますが、就活失敗で新卒から就職しない点では同じ。それでもなんとかなるヨ! 的な感じで、ゆるくエールを贈りたいと思います。

 

フリーランスとして生き残るには?

とは言いつつも、フリーランスは厳しいという現実もありまして。そのあたりについては、前回のエントリでまとめています。

 

littlebeans.hatenablog.com

 

フリーランスになることについて応援するとは言いましたが、諸手を挙げて賛成するというわけではなく、どちらかと言うと「好きにすればいいんじゃない?」といったところです。心情的には、以下のエントリと同じ。

 

cards.hateblo.jp

 

常々「フリーランスで一生食べていくのはとても難しい」と思っていまして、実際にフリーランスを辞めた方も大勢いらっしゃいます。生き残るのは、ほんのひと握りです。5年間食えても、10年後にはわかりません。そのためフリーランスとして活動しながら、いつ撤退するか、さらには撤退後にどうするかを考えておく必要があります。いや必要ではないのですが、あらかじめ考えておくと精神的に安定するかなと。

 

駆け出しのころは「なんでもやる」と意気込み、そして時給換算の落とし穴へとはまるわけですが、まあそれもアリでしょう。ただもし精神的に余裕があるのなら、「コネ」と「スキル」と「実績」が残る仕事を中心にこなすことをおすすめします。

 

ということで、最後はなんだか蛇足気味になりましたが、新卒フリーランスのみなさまにおかれましては、今後ますますのご活躍を心よりお祈り申し上げます。